良い企業とは何か。

BLUE SIX OPENを終えて、一つ強く感じたことがある。 今回、一緒に仕事をしたWilson、そして親会社であるアメアスポーツは、とても面白い企業だった。 アメアスポーツは、Wilsonをはじめ、ARC’TERYX、Salomon、Peak Performance、Atomicなど、世界を代表するスポーツブランドを数多く展開しているグローバル企業だ。

僕が今回一緒に仕事をして感じた「企業の良さ」とは、ブランドの大きさや、売上、利益の大きさではない。 良い企業と仕事をすると、その会社が何を大切にし、どんな文化を持っているのかが見えてくる。

今回、Wilsonの新作ラケットの発売日がBLUE SIX OPEN期間中と重なった。 そこで僕から、 「大会全体を発売日に合わせて盛り上げませんか」 と提案した。

7月9日のラケット発売日に合わせ、スタッフも審判も全員がWilsonの赤いTシャツを着る。ブルーを基調とした大会会場をその日だけ赤くし、試打会を開催する。大会のSNSも赤に変更。プロ選手も一般のお客様も一緒になって新作ラケットを打つ。 大会そのものをジャックし、新作ラケットの発売イベントにしたのだ。

普通なら、スポンサーはブースを出して終わる。 でも今回は違った。 担当者は何度も会場へ足を運び、僕らと一緒にアイデアを出し合い、一つひとつ形にしていった。 「もっとこうした方が面白い」 そんな会話を毎日のように繰り返した。

一番印象に残ったのは、「できません」という言葉を一度も聞かなかったことだ。 もちろん社内での検討はある。 でも、まず考える。そして挑戦してみる。 その姿勢が会社全体にあるように感じた。

後日、担当者から聞いた。 今回の取り組みは、日本法人だけでなくグローバルでも評価され、ショップでの売上も好調で、イベントとしても成功だったという。(嬉しいですね!)

でも、僕が本当に価値を感じたのは、その結果ではない。 担当者一人の頑張りでもない。 新しい提案を受け入れ、僕らを信頼し、思い切って挑戦する。 そんな企業文化があったから、この取り組みは実現したのだと思う。

そして、一番良いなと感じたのは、大会期間中に、もう次の展開の話ができたことだ。 少し時間を取って話をすると、自然と新しいイベントや企画、来年のBLUE SIX OPENについてのアイデアが次々と出てきた。

目の前の仕事を終わらせることだけで精一杯なのではなく、その先を見ている。 「次は何を一緒にやろうか」 そんな会話が自然に始まる。 企業も人も、本当の姿は忙しい時ほど表れる。 目の前の仕事で止まってしまい、「また何かやりましょう」「今度ぜひ」といった挨拶で終わる企業も少なくない。

一方で、走りながら次の挑戦を考える会社もある。 今回の取り組みを通して感じたのは、アメアスポーツには「今」を成功させるだけでなく、「次」をつくる文化があるということだ。

だからこそ、一緒に仕事をしていて親近感が湧いたし、このような企業は、これからも成長し続けていくのだろうと思った。

26年間会社を経営していると、いろいろな企業と仕事をする。 新しいことを提案すると、「前例がない」「今までやったことがない」「確認します」と言われ、そのまま止まってしまうことも少なくない。 だから企業文化は、一緒に仕事をするとすぐに分かる。

商品は真似できる。 サービスも真似できる。 でも、挑戦を歓迎する文化だけは簡単には真似できない。

僕は、良い企業とは、良い商品を作るだけではなく、一緒に挑戦したくなる企業文化を持った会社なのだと思う。

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