ゲイシャはどこへ行く?
コーヒー豆1kgに、いくらまで払えるだろうか。
2025年8月に開催された「Best of Panama」で、Hacienda La Esmeraldaのゲイシャが、1kgあたり30,204ドル、日本円にすると450万円で落札された。20kgのロットなので総額は約9,000万円。前年の最高値の約3倍という、驚くような価格だ。
2025年8月に開催された「Best of Panama」で、Hacienda La Esmeraldaのゲイシャが、1kgあたり30,204ドル、日本円にすると450万円で落札された。20kgのロットなので総額は約9,000万円。前年の最高値の約3倍という、驚くような価格だ。
でも、最近のゲイシャを見ていると、面白いのは価格だけではない。
今回落札された豆には、Panama、Boquete、Hacienda La Esmeralda、Cañas Verdes、Nido、Geisha、Washed、98点という情報が付いている。
もう「ゲイシャだから高い」という話ではなく、どこの国で、どの農園が、どの区画で育て、どんな精製をしたのか。その一つひとつが価値になっている。
もう「ゲイシャだから高い」という話ではなく、どこの国で、どの農園が、どの区画で育て、どんな精製をしたのか。その一つひとつが価値になっている。
これは、ワインやアートの世界に少し似てきた。
ワインなら、ブドウの品種だけではなく、産地、畑、生産者、ヴィンテージによって価値が変わる。アートなら、作者は誰か、いつの作品なのか、どんなシリーズなのか、エディションはいくつなのかまで含めて価値になる。
ゲイシャも、同じ方向へ進み始めているように見える。
ゲイシャも、同じ方向へ進み始めているように見える。
実際、2025年のBest of Panamaでは、Hacienda La EsmeraldaがGeisha Washed、Geisha Natural、Varietalsの3カテゴリーすべてで首位を獲得した。一つの高額ロットだけではなく、栽培、品種、精製にいたる農園そのものの力が評価されているということだ。
一方で、パナマでは気候変動による収量低下も起きている。生産量が減れば希少性はさらに高まり、トップロットの価格も上がる。日本では、長年Best of Panamaで最高級ゲイシャを落札してきたサザコーヒーが、2025年は価格高騰を理由に最高額ロットの入札を断念したという。
ここまで来ると、ゲイシャの面白さは「最高額のパナマ」だけではないと思う。
現在はコロンビア、コスタリカ、グアテマラ、ボリビアなど、様々な土地でゲイシャが育てられている。同じ品種でも、標高、気候、土壌、栽培方法、精製方法、そして作り手によって、その味わいは大きく変わる。
現在はコロンビア、コスタリカ、グアテマラ、ボリビアなど、様々な土地でゲイシャが育てられている。同じ品種でも、標高、気候、土壌、栽培方法、精製方法、そして作り手によって、その味わいは大きく変わる。
僕は2025年1月、コロンビアのInmaculada農園を訪れた。
そこで印象に残ったのは、農園を受け継ぐ2代目の若い世代だった。これまでの農園のあり方に新しい考えを持ち込み、栽培から精製まで、テクノロジーを積極的に取り入れている。経験や勘だけに頼るのではなく、データを取り、試し、また改善する。農園というより、研究所のような場所だった。
農園を歩き、栽培方法を見て、精製工程も見せてもらい、そこで働く人たちとも話をした。もちろん最後はバッチリ試飲もしてきたので安心してください。
今回、そのInmaculada農園のゲイシャを特別に販売することになった。
世界最高額を更新するパナマのゲイシャがある一方で、コロンビアでは若い世代がテクノロジーを使い、その土地だから作れるゲイシャに挑戦している。
「ゲイシャ」という品種だけを見るのではなく、その背景にある土地、農園、人、栽培、精製まで見る。
「ゲイシャ」という品種だけを見るのではなく、その背景にある土地、農園、人、栽培、精製まで見る。
ワインを選ぶように、コーヒーを選ぶ。
最高額を競うゲイシャも面白い。でも、世界各地の農園を訪ね、それぞれの土地と作り手によって生まれる違いを味わうことも、ゲイシャの大きな楽しみだと思う。
最高額を競うゲイシャも面白い。でも、世界各地の農園を訪ね、それぞれの土地と作り手によって生まれる違いを味わうことも、ゲイシャの大きな楽しみだと思う。
Inmaculada農園のゲイシャ販売については、今週のNewsで紹介しています。
ぜひ、この機会に飲んでみてください。
ぜひ、この機会に飲んでみてください。