UNCOLORED Radio Vol.2
今回のUNCOLORED Radioは、THE NORTH FACEでギア開発を行っている宮久地拓実さんをゲストに迎えた。UNCOLORED Radioは、年4回、季節が変わるタイミングでJ-WAVEからお届けしている、旅とものづくりをテーマにした番組だ。
僕は先日のアマゾン遠征でもTHE NORTH FACEのアパレルを着用し、その機能性を信頼している。この日は発売されたばかりのカメラバッグを持参してくれた。まず驚いたのは軽さだった。そして、その軽さとはうらはらに、素材が強い。
このバッグには「200X Ultra」という素材が使われている。UHMWPE(超高分子量ポリエチレン)と高強度ポリエステルを織り合わせた生地で、同じ重量帯の一般的なナイロンやポリエステルよりも引裂強度や耐摩耗性が高い。さらに裏面にはPET系フィルムをラミネートした3層構造になっていて、生地自体はほぼ完全防水レベルだという。
アマゾンでは突然の豪雨に何度も遭遇する。北極圏では雪や雨に打たれ、氷河地帯では冷たい風にさらされる。そんな過酷な環境でも耐えられる強さと防水性を持ちながら、驚くほど軽い。このバッグは、次の冒険でぜひ使ってみたいと思った。
宮久地さんの話で印象的だったのは、開発現場では「軽さ」と「耐久性」のバランスが常に最大のテーマになっているということだった。軽くすれば耐久性は落ちる。丈夫にすれば重くなる。その答えを探すために、何年もかけて素材の開発を行っているという。
僕は4000〜5000メートル級の高地へ行った数日後にジャングルへ入り、その後は街中で撮影をしていることもある。だからギア選びにはとても神経を使う。寒さに強いだけでもダメ。暑さや湿気に強いだけでもダメ。あらゆる環境に対応できることが重要になる。
ネイチャーフォトグラファーは、歩き続ける仕事ではない。8時間ボートに乗る日もあれば、何時間も同じ場所で動物を待つこともある。膝をついて撮影することも多い。だから求めたいのはストレッチ性だけではなく、お尻や膝の補強も必要になる。
実は僕が宮久地さんに相談したのも、そんなアパレル開発だった。極限環境で本当に使えるものを、一緒に作れないか。そんな話をしていた。
旅を続けていると、本当に良いものは、机の上では生まれないことがよく分かる。現場へ行き、失敗し、改善を繰り返し、その積み重ねの中から生まれてくる。
ものづくりも、旅も、きっと同じなのだと思う。
今回の放送は、7月26日(日)22:00からJ-WAVEです。お楽しみに!